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2011年度 物理談話会(3)

現在の素粒子標準模型において、ヒッグス粒子は素粒子質量起源のなぞの鍵をに
ぎる粒子であるが、現在に至るまでその存在は実験的には未確認な状況のままと
どまっている。
素粒子標準模型が正しいと仮定すると、ヒッグス粒子の質量は非常に厳しく制限
されており、LHC実験が期待通りの輝度を達成することによって、2012年内に実
験的に発見されることが確実視されている。逆に言うと、2012年内にヒッグス粒
子が発見されない場合には、標準模型を超える物理の存在が確実になる。この談
話会では、このようなケースを想定し、どのような可能性があるのかを探る。
その際にキーワードとなるのは、電弱精密測定、フレーバー精密測定、そして、
縦波電弱ゲージ粒子散乱のユニタリティーである。標準模型を超える模型は、電
弱およびフレーバー精密測定の結果を矛盾なく説明できねばならない。また、
1TeV程度のエネルギー領域まで摂動理論が有効であると仮定すると、いわゆるユ
ニタリティーの制限を満たさねばならない。ここでは、ユニタリティーの問題に
着目し、素粒子質量起源を説明しうる物理が一般的に満たさねばならない和則
(サムルール)を求める。
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